アデノイド増殖症
- 誘因・原因
- アデノイドは咽頭扁桃ともよばれるリンパ組織です。
アデノイドは小学校に入学するころまでは徐々に肥大していきますが、ウイルスや細菌の感染も肥大の原因となります。
大人になると小さくなります。
- 病態
- リンパ組織が増殖しています。
- 症状
- 鼻閉、鼻声、大きないびきの原因となります。
また、いつも口を開けていることが原因で顔の筋肉の緊張が失われて、面長で小顎のしまりのない顔つき(アデノイド顔貌)になることがあります。
鼻腔に分泌物が常に貯まるのでしばしば慢性副鼻腔炎を併発します。
鼻呼吸しなくなるので吸い込む空気を浄化する機能が失われるために、気管支炎をたびたび再発することがあります。
中耳に侵入する病原体が増殖しやすくなり、滲出性中耳炎の原因となります。
気道(空気の通り道)が狭くなるため睡眠時無呼吸症候群の原因となります。
夜驚症(夜中に突然叫び声をあげる)、夢魔(恐ろしい夢をみて夜中に目覚める)、夜尿症などの原因となる場合があります。
重症例では胸郭の成長が障害され漏斗胸(胸の中心がへこむ)になることがあります。
- 検査・診断
- 小児用ファイバースコープでアデノイドの大きさを確認します。
いびきが大きい場合や無呼吸がある場合はご自宅で検査ができる無呼吸簡易モニター検査をおすすめしています。
- 治療
- 肥大したアデノイドが慢性副鼻腔炎、滲出性中耳炎、睡眠時無呼吸症候群などの原因となっているケースではアデノイド切除術を行います。
手術は連携医療機関にご紹介いたします。
手術は全身麻酔で30分ほどです。子供の医療費に関しては『子供医療費助成』により自己負担を自治体が負担してくれます。
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手術適応でない程度の肥大であれば消炎剤、鼻汁対策で鼻呼吸の改善がみられることがあります。
- 家庭での注意点
- 毎日大きないびきをかいていたり、時々息が止まったり、肩で息をしているようでしたらどい耳鼻咽喉科にご相談ください。