クループ症候群(声門下喉頭炎)
- 誘因・原因
- 晩秋から冬に多く,パラインフルエンザウイルス,RS ウイルス,アデノウイルス,インフルエンザウイルス感染などが原因となります。
0-1歳が大半ですが3.4歳の保育園児でもみられます。
- 病態
- 炎症により声門下(声帯の下の部分)がむくんでいます。
子供は大人に比べて声門下がもともと狭いのでむくむと危険です。
- 症状
- 「ケンケン」とした犬の鳴き声のような咳をします。
「ヒューヒュー ゼーゼー」と首のあたりから音がします。
ひどくなると肩で息をしたり、顔色が悪くなることがあります。
発熱なしのケースもあります。
- 検査・診断
- 小児用ファイバースコープでのどのむくみを確認します。
鼻やのどの細菌培養検査を行う場合があります。
- 治療
- 超音波ネブライザーでのどの浮腫みをとる薬液を吸入します。
炎症を抑える作用が強いステロイドホルモンを投与します。
中等症以上は入院して様子を見たほうがいいでしょう。
- 家庭での注意点
- 息をするところが腫れて狭くなっているので息が詰まって死亡する可能性がある病気です。
軽症といわれた場合も注意深く様子を観察してください。
呼吸状態が悪い時は救急外来を受診してください。
- 登園の目安
- 学校保健安全法が定める学校感染症ではありませんので出席停止期間は定められていません。
登園には医師による登園許可書(治癒証明書)は不要です。
咳の症状が消失し、全身状態がよくなれば登園可能です。
(参考)咳嗽に関するガイドライン