外耳炎(がいじえん)子供
- 誘因・原因
- 外耳道(耳の穴の皮膚)に細菌が感染しておこります。
外耳道の皮膚は薄く外からの刺激に弱く、耳かき、耳いじり、入浴、水泳などによる刺激が原因になります。
かゆみのために頻繁に耳をいじり、その刺激が皮膚を傷つけ、炎症が拡大するという悪循環に陥ると慢性化します。
- 病態
- 主に細菌が感染し炎症を起こしています。
- 症状
- 耳の痛み、かゆみ、耳だれなど。
小さなお子さんの場合は耳を触るしぐさや、耳の穴の周りに耳だれが乾いてこびりついていたり、耳が臭いことに気づいて来院されるケースが多いです。
- 検査・診断
- 耳内、耳周囲を観察します。
細菌を調べるために培養検査を行う場合もあります。
- 治療・薬
- 外耳道を清掃します。
細菌が原因の場合は抗生剤やステロイドが含まれた塗り薬の軟膏や差し薬の点耳薬を塗布します。
重症の場合は飲み薬の抗生剤や消炎鎮痛剤の内服を行う場合もあります。
- 家庭での注意点
- 耳がとても痛い状態ですので、着替えの時も耳に触れないようにした方がいいです。
耳をよくいじったり、耳掃除をやりすぎてる方に多いのでご注意ください。
お子さんの爪も長く伸ばさないようにしましょう。
耳垢がたまりやすいお子さんや耳掃除が自宅で出来ない場合は耳垢取りに受診してください。
- 受診前に家で耳を痛がったり痒がったら
- 夜間・休日などでクリニックを受診できない時に耳をひどく痛がる場合は、市販薬の痛み止め(市販薬を参照してください)を飲ませましょう。
かゆみが強いときは市販薬の抗ヒスタミン薬を使用してもよいでしょう。
綿棒などで耳の中は触らないようにしましょう。
- ※外耳道炎は自然治癒する場合もありますが、子供は自分の具合をうまく伝えられません。
その後症状が治まっていそうな場合でも必ず耳鼻咽喉科を受診しましょう。