鼻出血症
- 鼻出血症とは
- 鼻血のことです。
医学的には鼻出血(読み方:びしゅっけつ)といいます。
- 誘因・原因
- 鼻をこする、指を入れる、鼻をかむ、くしゃみなどの刺激が原因となったり、アレルギー性鼻炎などの炎症により鼻の粘膜や血管が傷んだ結果生じます。
一度出血すると、かさぶたがついたりするのが気になり、つい鼻をいじってしまい繰り返すこととなります。
- 病態
- ほとんどが鼻の入り口近く(キーゼルバッハ部位)からの出血です。
この部分は血管が豊富なうえに粘膜が薄く、しかも指先が届くため鼻出血の誘因がそろっています。
- 検査・診断
- 出血時間や止血の仕方、出血量、既往歴、内服薬を確認します。
鼻内をよく観察します。
小児用ファイバースコープなどを用いて、出血部位の確認する場合もあります。
- 治療・止血法
- 日本には鼻出血のガイドラインはありません。
出血の程度、部位によりボスミンガーゼを挿入したり、アクロマイシンガーゼによる圧迫止血を行います。
電気凝固器を使用し鼻粘膜を焼くことは小児ではあまりありません。
アレルギー性鼻炎を認める場合はアレルギーの飲み薬などで治療を行います。
- 家庭での止血法
- 小児の鼻出血は、突然起こり繰り返すことが多いです。
顔に流れた血液を見て驚かれる方が多いですが慌てる必要はありません。
親御さんの膝(ひざ)の上に座らせて、鼻翼(小鼻)をしっかりつまみ下を向かせて血液を飲み込ませないようにしてください。
鼻骨の固い部分をつまんでいて、鼻出血が止まらない方がいますが、小鼻をぎゅっとつまんでください。
横にさせるのも喉に血液が流れ危険ですので下を向かせましょう。
15分ほど続けるとほとんどの場合止血できます。
(参考)海野徳二:系統看護学講座 専門 17 耳鼻咽喉疾患患者の看護.